2014年3月26日水曜日

春を待ちながら、美味しいケーキに思いを馳せて・・・。

裏庭の雪を、片付け始めた昨日。さすがに腕・肩・腰共にけっこうな筋肉痛が襲い(たぶん明日にはもっとひどくなる予感)、この季節特有のちょっと不思議なあわただしさに包まれています。北海道では春の訪れは4月下旬(あたりではないでしょうか?)。とは言うものの、3月に入ると日は長くなり、雪が融けはじめ、春の予感はあちこちに見つけることができます。そうなると春恋しい気持ちの強い北海道の人たちは、せっせと準備を始めるんです。その一番典型的なものは、敷地内の除雪ではないでしょうか・・・。あと2~3週間も待っていれば自然に無くなってしまうのですが、それさえ待ちきれない。別に邪魔と言うわけでもない場所でさえも、傍目からしてみたら「敵(かたき)」のように除雪に余念がない・・・。大きな声じゃ言えませんが(って力いっぱい書いちゃっていますが)、僕自身は雪景色の美しさは大好きなので、正直雪融けはちょっぴり名残惜しい気分。まぁここはよそ者の僕と、北海道育ちの方との感じ方のギャップは埋められませんし、ましてや生業として農業をやっていらっしゃる方からしてみれば、農作物の出来栄えに大きく左右するわけですから「雪景色が好きです」なんて、のん気なことは言っていられない・・・。

さて、そんな雪解けの進む美瑛は、現在積雪67cm(気象庁データ。3月26日午前3時現在)。ピーク時101cmありまたから、おおむね3分の2まで無くなって来ました。僕が当館「四季」の周囲の雪を片付けているのは、雪がイヤってことは全然なくて、敷地内の春の準備を少しずつ始めたいからです。花壇に花を植えたり、物置小屋に除雪用の道具を仕舞い、自転車を引っ張り出したり、そうそう、今度の冬のために少し薪割りもやっておこうかな。何かとぼんやり暮らしている僕も、この時期ちょっぴり気ぜわしくなるのです。

気ぜわしさにもうひとつ加担して、ちょっぴりお菓子のお勉強を始めたい、と思い立ったこの春。もっともその気持ちは昨年の秋から抱いていました。いつしか当館でお出しするお料理の最後のデザートが、何となく定番化してきたこの頃。季節感を取り入れながら、その時々にこの地で獲れたフルーツを使いながら作る焼き菓子に、自分としては納得できていたつもりでした。
きっかけは1本の映画、晩秋に札幌のシアター・キノで見た「大統領の料理人」でした。次々にスクリーンを彩るお料理とケーキの数々は、もちろん食すことはできないのですが、見るからに!美味しそう。そこには料理(やケーキ)で、出来うる限りの感動を提供しようと言う強い意志が込められていました。僕にとって料理って、感動を得るための何かだろうか・・・?そう考えてみても、明快な解は無いような気がしますが、目の前にあんなに美味しそうな料理やケーキが出て来たら、難しいこと抜きにとっても嬉しいに違いありません。当館「四季」の料理やケーキは、オーナーの自分たちからしてみたら一番の「個性」にしたい部分(いわゆる当館をお選びいただく、大きなファクターのひとつ)ですが、ホンネを言ってしまうと、押し付けでもあります。美味しさの押し付け、いいでしょ(と、自画自賛)。美瑛(はじめ、この道央地区)で獲れる野菜や果物を、ぜひ美味しく召し上がっていただきたい。そのためにこんなお料理とお菓子をご用意しました、さぁお召し上がりください!と、言葉にしたらそんな感じ。ご予約下さった方にお送りするご案内の末尾に、いつも“お腹を空かせてお出で下さい”と書いてしまう私たちは、やっぱり食いしん坊なんでしょうね。

えーとちょっと脱線した気がしないでもありませんが、この1年、お菓子作りの基本に向き合ってみようと考えています。実は美瑛や旭川にいくつかお菓子作りの教室がありまして、ちょっと行ってみたいな、と思う気持ちもあります。でも、その前に基本的なことをもう一度・・・。たとえばホィップやメレンゲの泡立てだって、どこがベストなのかわかっていない気がするんです。この場合はちょっとしっかり目に泡立てて・・・と意識してはいますが、しっかり目ってどこまでだろう?
そんなあれこれがいくつか納得できるようになったら、バリエーションを増やしてみたい。食事の最後にお出しする焼き菓子や冷菓が、そんなにたくさん食べていただけるはずもありませんが、できれば種類が多い方が嬉しいですよね。あれこれちょっぴりづつ。季節感を大事にしながら美味しく、綺麗に。美味しいものって理屈抜きで嬉しいんだ♪これを押し付けないなんて、当館「四季」じゃないですよね!

2014年3月2日日曜日

素晴らしかった、ソチ・オリンピック・・・。



ソチ・オリンピックで総合4位でメダル獲得ならなかった、女子ジャンプの高梨沙羅選手が、ワールドカップ第14戦(ルーマニア)で優勝して今季11勝目を挙げ、昨年に続いて総合優勝に輝きました。
http://topics.jp.msn.com/sports/general/article.aspx?articleid=3507203
まだ5戦残して、ということらしいけれども、14戦中11戦で優勝し、3位までに入らなかったことが1度もない高梨選手が、オリンピックではメダルに届かなかった。数字的な確率からしたら、まず起こりえないくらいに不思議とでも言ったらいいかもしれない領域ではないでしょうか・・・?

4年に1度のオリンピックが、ソチで開幕したのは2月6日。熱戦に次ぐ熱戦が繰り広げられて、23日に閉幕しました。このオリンピックで色々と思わされたことがあるので、個人的なメモとして書き残しておきたいと思います。

【大会前の過熱報道に感じること
冒頭に書いた高梨選手と、女子フィギア・スケートの浅田真央選手は、メディアの大会前にすでにメダリスト扱いだったと言ってもいいくらいです。メディアの宿命は話題性のクローズ・アップですから、実績や人気や調子などなどから、半分は作り話をしてしまう。
一方でメディアから情報を得る読者(僕も含めて)は、その真偽を判断する材料もさしてないままに、程度の差こそあっても期待を膨らませてしまいます。そして実際に競技が始まり、残酷にも(?)現実としての結果が出ると、今度はまたメディアのメディアらしい分析が並びます。
あおるメディアとあおられる読者の狭間で、選手たちはどういった状況に置かれるのでしょう・・・?一面では、プレッシャーは糧になるとも。日の丸を背負わされた選手からしてみれば、個人差はもちろんあれど案外慣れっこなのかもしれないし、そうではないかもしれないし。こればっかりは選手にしかわかりませんよね。ところがメダルと言うわかりやすい結果から推察すると、意外にも注目をそれほど集めていなかった実力者たちが順当に、あるいはそれまでの実績以上の結果を残しています。竹内智香選手なんかは、そんな例かもしれないですよね。
そんなわけで、メディアの注目度はやっぱり行き過ぎていたんじゃないかと思えてなりません。選手の競技スタイルやライバル選手の紹介にとどまらず、選手のプライベートの奥深くにまで踏み込んだ報道が、けして選手にとっていいわけではないことは明らかです。そうまでして選手の私生活を引っ張り出してくる実情は、見る側にも自制が必要かもしれませんね。

【竹田恒泰氏のつぶやき
これはインサイドで出回れば良かったのになぁーと。確かに竹田氏のつぶやきは一理ある、と個人的には感じました。ここ数年の夏・冬のオリンピックメダリストたちが、メダルを噛んで写真に写ることに違和感がありましたし、惨敗後に「いい経験できました」も何か勘違いしているような気がしないでもない。ただ、それは広く世論に流れ出て来るものではなくて、選手(とその関係者)に届けばいい類の内容です。
たくさんのつぶやきの中には、少々上から目線過ぎて鼻に着く内容のものもありました。竹田氏にしてみれば、誰かが言わねば、という気持ちもあったのかもしれません。まぁ起きてしまったことにあれこれ言うのも、安易と言えば安易ですけれども・・・。

【オリンピックと言う祭典は、素晴らしかったけれども・・・
日本人として、日本の選手の活躍ぶりが手に取るように伝わって来て、とてもいいオリンピックでした。また、日本選手にとどまらず、各国のアスリートたちのそれぞれの競技も素晴らしく、技やスピードや美しさを堪能しました。この点について、メディアの果たしてくれたことを、率直に評価したい気持ちです。
一方でちょっとやり過ぎではないのか、と思えてならないのが、感動の押し売りのような展開です。選手はその競技にすべてを賭けて、オリンピックに臨んでいることでしょう。でも、それは他の選手もそうですし、選手じゃなくても人間皆同じです。誰しも人生を賭してそれぞれの暮らしに対峙していると思うのです。曲りなりにも、僕だってそうです。そして比較にならないほど小さな世界ではあるけれども、時に挫折感を味わい、あるいは感激し、嬉しくて涙することだってあるわけです。それを無視して、どうだオリンピック選手のこの人生、この生き様、この立ち居振る舞いに、感動・感激したくてしょうがないんじゃない?と執拗に迫られても、ちょっと引いてしまう。

18日間のオリンピックは終わり、祭りの後のような惜別感が残りました。また4年後、今度はどんな競技を見ることができるのでしょうか。大好きな選手のプライベートを密かに追う、ということが憧れ的にあってもいいのかもしれませんが、スポーツの祭典の見どころは、あくまでも競技そのものだと思いました。

2014年3月1日土曜日

富良野線のありがたさを感じながら・・・


クルマが好きで、運転が好き。そんな僕ですからJRに興味がないかと言うと、実は鉄道の旅も大好き。駅って何とも不思議な空間で、ここからいろんなところに繋がっているかと思うと、わくわくしちゃう。空港も大好き・・・。

あと、2か月ちょっとでJR北海道の江差線が廃線になる事が決まっていて、我が町美瑛を行く富良野線のことが気になってしまいました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E5%B7%AE%E7%B7%9A
それにしても北海道の鉄道の歴史は、炭鉱ラッシュとでも言えばいいのでしょうか、往時の路線図からどんどん目減りし、さらに廃線化していくさまが、あまりにも強烈です。いつのものかわかりませんが、全盛期、2004年、現在(2014年)の路線図を見ると、スカスカになって行くのがわかります。
http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/006/487/46/1/116523042215626946.jpg
http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/006/487/46/1/116523898015612932.jpg
http://www.jrhokkaido.co.jp/network/barrier/maptop.html
1968年(昭和43年)に当時の国鉄諮問委員会が提出したいわゆる赤字83線が、その後どんどん廃線化され(江差線もその一つですけど)、あるいは民営化された後に廃線化されて現在に至る様子は、特に北海道で顕著だと思います。

現在のJR北海道を語る場合に、大きなふたつの出来事が挙げられます。ひとつは国鉄からの民営化です。1987年に6分割+貨物で7つのJRに分けられたうちのひとつJR北海道は、たっぷり(と言えるかどうかはビミョーですが)の持参金(経営安定化基金)とともに民営化されました。しかし、そもそも利用者数と経費から割り出される経営指数は、たちどころにほころびが出てしまう。
ひとつの例として根室本線池田駅から北見駅までを結ぶ、いわゆるふるさと銀河鉄道は、年間利用者200万人を超えていた網走本線時代とはうってかわり、2003年には50万人を切ってしまいます。途中鈴木宗雄衆議院議員の名前も出てきたりしながら2006年に廃線。結局利用者数激減の波はいかんともしがたく、路線バスへと使命を譲る運命をたどりました。
もうひとつのJR北海道のターニングポイントと言うと、2011年5月の石勝線におけるスーパーおおぞらの火災事故。これはJR北海道の民営化スタートの行く末に、起こるべくして起こった人災なのかもしれません。事故はJR北海道の体質に依るひとつの現象ですから(まぁ氷山の一角みたいな)、次々に事故は続いてしまう。果ては安全管理のためのデータ改ざん、元社長の自殺にまで発展。国土交通省も異例の3度の改善命令を発令します。

こんな変遷の末に、最近目にするのは、JR北海道を批判する世論です。存続自体を否定する論点は、安全を確保できない経営体質なんだから、もう止めろと・・・。函館まで新幹線が乗り入れることが決まっていますが(最終的には札幌を越えて旭川まで、ということらしいですが)、新幹線の運営をJR北海道に任せられるのか?という意見も。僕の目にする限り、一個人の、しかもテクニカルな分野に精通しているような人ではない人の短絡な視点に見えますが、シンプルに考えたら事故ばかりの路線を放置できないって言うのもわからないではありません。2012年の日平均利用者数一桁の駅が、およそ400あるうちの118駅もある北海道・・・(ちなみに美瑛駅は240人で、全北海道中113位)。

トンネルのない富良野線を行くJRの横を、国道237号線が並走しています。国道にはバスが運行されている。したがって、廃線に伴い、バスへの切り替え準備が出来ている、とも取れますが、現状はJR、路線バスとも採算に乗れていない(どちらか辞めたら乗るかは知る術もありませんが)。
富良野盆地をとことこと行く富良野線、そして厳冬の真っ白い世界を粉雪飛ばして走る富良野線。どちらも北海道の(そしてこの上川地方の)素晴らしい景観であると共に、地域住民のなくてはならない生活インフラ。都会(札幌とか新潟を除く)から比較すれば、こんな雪国で、冬は止まっているときの方が多いだろう、なんて危惧される意見もありますが、僕の知る限り富良野線が雪で運行を止めるなんてことはありません。いつまで富良野線が走り続けることができるのか、値上げするのか、補てんするのか、本数さらに減らすのか、ノロッコやめるか(夏季に営業する展望列車)、旭川空港まで乗り入れて活路を見出すのか、その合わせ技か、やっぱり廃線しかないのか。

便利で大好きなクルマを運転することが多いけれども、それでも年間10往復以上美瑛・旭川間を利用する僕にとって、できることなら富良野線は存続させていただきたい。乗れば、その利用者はほとんど学生(高校生)と高齢者。
一番の解決策は、利用者の増加なのだとは思う。現実に、あくまでも主観でしかないけれども、旭川市は住みやすい街。医療(国立の大学病院、ほかに総合病院2院)、文化、学校、交通(旭川空港、函館本線)、そして北海道の食。ここに移り住むまで恐れていた真冬の寒さと雪だって、1度暮らしてしまったら全然苦にならない。むしろ本州の真冬の寒さ(家の中)と、真夏の暑さに比べたらはるかに快適なレベル。このあたり、うまく発信しきれていない。

少しずつ少しずつ過疎化が進む北海道の小さな街を結ぶJR富良野線が、消えてなくならないことを期待したい。部外者(ここに(広くは北海道に))住んだこともない人たちから表面的な批判をされてしまうのも仕方がないのかもしれないが、合理的に変えて行くことだけが住みよい街づくりになる一つの答えではないはずだ。

2014年2月13日木曜日

風が止んで、空が晴れて。

どんよりして、雪が舞う日の多かった冬の初め。そして季節は厳冬へと移り変わって行きます。冬の厳しさが増す2月、晴れた日も多くなる美瑛です。
2012年に新築した小さなコテージが、最新の設計&施工でできているのに、水道管が凍結してしまった8日の朝。この日の最低気温は、今季で一番下がって氷点下28.1℃。愛知県に暮らしていた頃には想像もつかない気温でしたが、ここに住んでいると毎年1、2回はめぐって来ます。
そして、こんな寒い日の朝は、決まってびっくりするほどの美しい景色が美瑛にはたくさん溢れています。

いつの間にか出かける場所が決まってしまうのも事実で、どうしても自分が好きな場所に足が向くのですが、持ち前の飽きっぽさも手伝ってうろうろと・・・。すると、とても運のいいことが起きることもあります(逆のこともないわけじゃないですけど)。
12日の朝、お客様をご案内して四季彩の丘から美馬牛へ抜ける小道。北側の景色があんまり綺麗なのでクルマを停めました。そこには先にクルマを停めて写真を撮っている人が何組かいて、皆さんこの絶景に足を止めたんだな・・・とファインダーを覗いていると、
「あのー、こっちも綺麗ですよ」
という見知らぬおじさんが声をかけてくれました。こっちって南側でさして素晴らしい景色も見えないよなぁーときょとんとしていると、
「足跡の付いているところまで行くんですよ」
と教えてくださいます。そこは畑じゃないの?と心配になって聞くと
「大丈夫、電信柱までは畑じゃありませんよ」
と、いかにも地元の人らしい説明で、わかりやすく教えてくれました。なるほど、5~6m先まで伸びた人の足跡は、電信柱の下で止まっています。ちょっぴり安心して足跡をたどって行くと、今まで写真でしか見たことのなかった綺麗な美馬牛小学校の姿が雪原の中に現れました。

塔のある小学校で有名なここは、あちこちに立て看板が目立ちます。そのほとんどは、ここは小学校なので生徒以外の方は入らないでほしい、小学生のプライベートを切り取るような写真は撮らないでこと!というものです。
美瑛は美しい景観が魅力の場所で、写真目当ての人もたくさん訪れます。そのほとんどの人が節度あるマナーで自分だけの写真を楽しんでいらっしゃるように思うのですが、ごく一部の方の心無い振る舞いが、写真家の肩身を狭くするようなことに繋がっています。自分だけの写真、自分だけの構図、自分だけの・・・がエスカレートするのでしょう。その気持ちは農家の個人所有であるはずの畑に無断で侵入したり、ここのような小学校にも踏み入ってしまう・・・。

ここ数年、美瑛の写真家のマナーの悪さがマスコミにも出て来るようになり、迷惑を被る農家の真意も紹介されるようになりました。小学校の素晴らしい光景を目の前にしながら、こうしてさりげなく写真を撮る場所を教えてくださる地元の人に感謝しながら、何枚かのシャッターを切りました。僕自身の数少ない印象ですが、美瑛の写真撮影マナーは、少しずつですが良くなっているように感じます。年間140万人もの観光客が訪れる美瑛です。これだけ多くの方がいらっしゃるのは、美瑛がそれだけの魅力を持っているからに違いありません。願わくば、美瑛好きの多くの方が、気持ちよく過ごしていただけるように、最低限のマナー、ルールを守っていただけたらと思います。

それにしても・・・、美瑛ってどこに行ってもカメラ持った人がいて、ちょっとびっくりしますね。写真撮らない人から見たら、鼻につくかもしれません。そういう僕もカメラ持ってうろうろしています・・・。

2014年2月9日日曜日

STIと130ⅰと・・・。


我が家にやってきたスバルの愛車を500kmほど乗ったところですので、印象を記しておこうと思います。もちろん主観でしかないわけですが、主に以前乗っていた同じ車種の同タイプ(2002年製)と、現在愛車として乗っているBMW130ⅰとの比較を軸にすることになります。

あらためてやってきたスバルWRX_STIの諸元表を眺めてみると
全長・全幅・全高は4415・1795・1475
で、もっとも気になるのは全幅の1795です。もう1800mmに届こうかというこの全幅は、正直狭い路地や市街地のパーキングで少々神経質になってしまう大きさです。以前乗っていた2002年のスバル・インプレッサWRX_STIは
全長・全幅・全高は4405・1730・1425
で、幅方向へのサイズアップが顕著です。ちなみにBMW130ⅰは
全長・全幅・全高は4240・1750・1415
と、比較的似たサイズながらやっぱり幅が気になる所です。
どうしてサイズのことをこと細かく書き始めてしまったかと言いますと、このクルマ、運転中(特に少し速度をあげて「飛ばしている時」)には幅を含めてサイズの大きさをあまり感じさせません。それでも実際には1795mmの幅があるわけで、不用意にインを詰め過ぎてしまうとあらぬことになちゃうわけでして、ここは要注意点のひとつかなと・・・。

ほかにも思うところをあれこれと備忘録的に残しておきます。

【パッケージ】
5ドアハッチバックとして、十分な居住空間と荷室を有していると思います。これはより長いホィールベースを持つBMW130と比較しても随分秀逸で、特に荷台の広さは重宝しそうです。BMWはロングノーズが影響して、クルマのサイズの割には荷室は大きくありません。

【パワートレーン】
4WD:素晴らしいスタビリティで雪道も安心。
エンジン:スムーズでパワフル。低回転で少し非力かな。
サスペンション:固い。もっとしなやかな設定希望。
6速ミッション:軽くカチカチっと決まります。
4駆の絶大な安定感は、素晴らしいロード・ホールディングを供し、テカテカのブラック・アイスバーンのような路面でも、それほど緊張感を伴わずに走破できます。これは今までの愛車プジョー206(FF)でも絶対ありえなかった領域で、北国ではありがたい限りですね。クラッチを切った時以外は、4駆の絶大な安心感が得られます。
次にエンジンですが、大馬力(308PS)は雪道で持て余すかな・・・と思っていましたが、むしろ程よいパワー感。気になるのは低回転域でのトルクの細さです。うっかり2速発進したら、あっという間にエンストしました。これはBMWの3Lエンジンの余裕に比べると遥かに頼りない感じ。ただし、2L4気筒ながら回転上昇は滑らかで軽快です。BMWの6気筒は、もう少し緻密で重厚感伴いながらの回転上昇。滑らかさ、トルクの付き、精緻なフィールはBMWに軍配。一方で軽快感、回転上昇に伴うトルクの厚み、端的なレスポンスはSTIに分があります。好きかどうかで言うと、これは甲乙つけがたい個性。スバルの方がメカで持ってっちゃう感じで、BMWはあくまで自然な手触り(エンジンを触るってのもヘンですが)を大切にしているように思えます。2Lでここまでチューニングしているスバルは、大したものだなぁと感心してしまいます。
スバル308PSに対してBMWは265PS、どちらも余りあるパワーの持ち主です。で、車重もほとんど一緒。であればスバルの動力性能が1枚上手かと言うとこれまたほとんど似たようなレベルです。数字には表れない3Lの実力って侮れませんね。
最後にサスペンションについて。これはBMWが優勢です。固い印象が強いスバルに対して、固いながらもしなやかな懐深さのあるBMWの乗り心地はとても上質です。加えてFRレイアウトの醸す、後ろから押し出す力加減が、さらに高級感を演出しています。限界域でより踏ん張るのはスバルかもしれませんが、限界に近づくリニア感もBMWの方が掴みやすそうです。スバルのセッティングはメカニカルな工夫で、絶対的な限界領域を高めていますが、BMWは限界に至るプロセスをより的確にフィードバックする方に重点を置いているように思いました。サスペンションに関してはBMWの方が好みです。

【ハンドリング】
BMW、スバルともに少々アンダーにしつけられているようです。スバルはフェイントかけた雪道で、どうにかリアを振ることができますが、基本的にリアが滑り出すことはありませんね。たぶんいざって時にはフロントが先に逃げて行く(膨らんで行く)設定だと思います。慣れていないせいもあって、リアを無理やり滑らせると、一発でカウンターが決まりません。何というのか、いつ・どのタイミングで当てたカウンターを戻すのか、今ひとつわかんない。これはお尻でつかめる部分と、ハンドルを通して手首で感じる部分とがあると思いますが、ハンドルのフィードバックがあんまり情報量豊富じゃないのです。
BMWはリアの滑り出しがすごくスムーズ。ほんの少しスバルより長めのホィールベースも貢献しているのでしょう、カウンターも当て・戻しともにいつ操作したらいいのか把握しやすいです。これはスタビリティで軍配の上がるスバルが、BMWに敵わない点だと思います。僕自身の慣れも、まだまだってこともありますかね・・・。
ちなみに両車とも、シンメトリーで重量配分にも気を使っていて(BMWはフロント:リアを50:50にするのが社是)、さらには低重心に造られていて(特にスバルは)、とても安心感のあるハンドリングだと感じます。

【外観とインテリア】
・外観は、BMWがスマート。
・内装はどっちもどっちかな。
・細かい「使いやすさ」はスバルやや有利。
ボディシルエットは、BMWが秀逸だと思います。ちょっと存在感あり過ぎのフロント・マスクはさておき、ラインの流れが自然で綺麗です。キドニーグリルが好きだとも思いませんが、うまくデザインしていると感じます。リア・ウィンドウに雪が付着するのはスバルもBMWも似た感じでいまひとつですが、プジョー206はこの点秀逸でした。プジョーもシルエットの美しさは13年たっても全然古さを感じさせませんでした。そこへ行くとスバルは今一歩ではないでしょうか。あくまでも居住性や荷室の確保等が先にあって、それにデザインを合わせたとでも言えばいいのかな。欧州車はデザインが先にありきだと思えるほどに、ボディーラインが綺麗で美しいと思います。今回スバルの対抗馬として気にしていたアウディ(A3)も、やはり洗練されたデザインが印象的でした。
室内の雰囲気は、BMWがシックにまとめられているのに対して、スバルは無骨です。機能性優先で、デザインをあまり重視しているとは思えません(もちろんインパネ周りもデザイナーが苦心して成り立っているのでしょうけれども)。国産車ではホンダのインパネが比較的カッコいいと感じます。スバルはもう少し欧州車の粋なインパネ周辺のデザインを参考にしたらいいのになぁ・・・。スバルのインパネで致命的なのは、薄暮の時にスモール点灯後、インパネが暗くなって全然見えないことです。夜間照度が高いと疲れますが、いくらなんでも暗過ぎです。おまけに赤の透過色もせめてオレンヂとかブルーとかグリーンとかだったらいいのに!もの入れやカップホルダーは満足度高いのですが(日本人ってこっちの優先順位が高いのでしょうか?)、車内で飲んだり食べたりしない僕にとって、カップホルダーはあまり高得点をあげられそうにありません。あと、ハッチゲートの開閉のやりやすさもスバルはいいですね。軽くタッチするだけで、すんなりと開きます。
ちなみにBMWの落ち着いたインパネの雰囲気は好きですが、純正のナビはどうにもいただけません。インパネは使い勝手も悪くありませんが、渾身の(?)ナビについては画面も小さくて操作もしづらく感じます。なんだか、ケチつけまくりですね、両車とも。

【結論的に】
実はドイツにおけるBMW130ⅰとスバルWRX_STIはほぼ同価。ドイツに住んでいたらどっちを選ぶかなぁと考えると、BMWが一歩秀でているように感じています。ここ、日本では新車価格にけっこうな差額があるので(でもスバルも高額車になりましたけどねー)、チョイスは迷うところではないでしょうか。実はスバルはWRX_STIのベンチマークにBMWの特別チューン車M3を持っています。さすがBMW!と思うと同時に、いつかBMWのベンチマークがスバルになったらいいなぁとも思いますね。
僕にとって、スバルは国産唯一のプレミアム・ブランド。僕を含めた多くの人から、ちょっと(あくまでもちょっと)憧れのカー・メーカーであって欲しい気持ちです。この点BMWはすでにブランドを確立していると言えるのではないでしょうか。実際にそれは、乗り味(乗り心地ではなくて、あくまで「味」)にも表れているような気がしました。がんばれ、スバル。もうちょっとだぞ!
でもそのもうちょっとが大きな差ですよね。リーマン・ショックの時点で、スバルの株式をGMから全面的に受け持ったトヨタ(1995年当時)が、その後スバルの軽自動車生産にストップをかけました(現在ダイハツからスバルにOEM供給中)。トヨタ86(スバルはBRZ)の共同開発&生産やトヨタ車ラクティスのスバルへのOEM供給(スバルブランドでは、トレジア)など、トヨタの影響が少しずつ進むスバルですが、トヨタはスバルらしさについてけっこう容認(ひょっとしたら支持)しているように思えます。
スバルはサーブ社とのSUV共同開発を模索したり、初期型のスィフトをジャスティ名でスズキからOEM供給受けたり、さらに古くは日産、いすずともお付き合いがあったりと、はた目からは苦労の多い企業でした。そのスバルも現時点でトヨタに株式を保持してもらいつつ、過去最高収益を更新中。レオーネが看板車種だった時代は遠く過去のものとなり、現在はレガシー、インプレッサ、BRZ、そして間もなくリリースなるレヴォーグなど日本のメーカーとしてはグンと車種を絞って、文字通りプレミアム。ブランドに向けてかじ取りを行っているように見えます。あんまり手の届かないような高級ブランドになって欲しくないとは思うものの、クルマ好きの愛する、憧れのクルマを作り続けるプレミアム・ブランドとして成功して欲しいと願います。

2014年2月8日土曜日

ダイヤモンドダストの朝

北国、美瑛に暮らしていて、冬の日の楽しみのひとつがダイヤモンドダストとの出会いです。ほかにも彩雲でしたり、暈でしたり、真っ青な空と白銀の丘も綺麗で見とれてしまうものがたくさんありますが、ダイヤモンドダストもすごく綺麗なんですよね。
でもって、このダイヤモンドダスト、いくつか条件が重ならないと見えません。空気中の水分が気温の低さで析出して氷の小さな粒になって見える現象ですから、まず第一条件は気温がグンと下がっていること。氷点下15℃以下ですと見えやすいように思います。ただ、単純に気温が下がればいいかと言うとそれだけではダメで、見えやすい朝方(7時から9時くらい)に最低気温のピークを迎えるような日は、特によく出ます。深夜にものすごく冷えて、朝に少しずつ温度が上がってきて氷点下15℃になるよりも、深夜は氷点下10℃くらいで、朝に氷点下15℃~20℃になってくれたら抜群の好条件だと言えそうです。
次の条件は無風であること。これは絶対で、風のある日はもしかしたら出ているのかもしれませんが、日の光に輝くような現象にはなりません(現実に肉眼では見えない)。
そしてもうひとつ、日の光が燦々と降り注いでいること。
こんな条件が重なると、まず間違いなくダイヤモンドダストが舞います。何もない雪の積もった晴れた日の朝、静かに舞うダイヤモンドダストは神秘的ですらあります。太陽が昇ったばかりですと、光がオレンヂ色なので、ダストもオレンヂ色を主に、いろいろな色の光を反射してとても綺麗です。日が高くなってくると陽光が白色になるので、ダストの煌めきも白色になってしまいます。
このダイヤモンドダスト、うまく出てくれるのは12月下旬から3月初旬(気温が下がらないといけませんからねー)の週に1、2回ってところでしょうか。頻繁に出てくれるわけではないので、出会った時の嬉しさもひとしおです。

さて、せっかく出会えたダイヤモンドダストを、どんな風に写真に収めたらいいのでしょう。これまた多少の技術が必要で、僕自身試行錯誤している最中です。少なくとも200mm(フルサイズで)程度の長めのレンズがいるように思います。
ダイヤモンドダストが出ることがどちらかと言うと珍しいですし、写真の腕もままならないわけで、これを写真に収めるとなると、相当ラッキーが重ならないと実現しません。僕は2年越しで狙っていたんですが、今年はほんの少し運が良くて、なんとなくそれらしい写真を撮ることができました。それでも巷に出ている写真集の1ページを飾るような作品は、とても撮ることができません。この冬は、まだ何度かチャンスがあることでしょう。ぜひもう少し美しいダイヤモンドダストの写真をカメラで捕まえたいものです。

2014年2月6日木曜日

もう一度、インプレッサに乗ります。


プジョー206の後釜に、インプレッサWRX_STI(実際にはインプレッサではなく、独立してWRXになったんですね)を迎えることにしました。今回の車種選び(あるいは選ばなくて現状維持)の難しかったこと・・・。実際には楽しい悩みのはずなのに、けっこう苦労してしまいました。
ここのところ巷はエコ・カー全盛で、僕の好きな気持ちよく走ることのできるクルマは何と言うか、アウト・サイダーっぽい存在なのかもしれません。それでも探せば意外にあるもので、びっくり。次々と候補車が浮かんでしまい、頭の中の整理が大変でした。

そもそも何ゆえクルマを刷新しようと考えたのかと言えば、この時期のお客様の送迎(あるいは厳冬期の丘のご案内)に現愛車が不向きだと思い知らされたことが原因です。2年前にやってきたBMWの1は素晴らしい走行フィールで快適ですが、リア駆動の悲しさから、雪道ではけして走破性に優れるとは言えません。白金街道で4輪とも滑ってコントロールを失ったことがあり、運よく対向車が無かったので立て直せましたが、場合によったらと思うとヒヤッとしてしまいます。FFのプジョーはその点随分マシではありますが、短いホィールベースゆえの不安定さは否めず(基本的にショート・ホィールベースが好きな僕ですけど)、おまけに運転席側のドアの閉まり具合が若干悪くなって来ていて、ごくたまに走行中に警報が出てしまうことがあります(開きはしませんが、ストライカーからは外れてしまう)。
12月下旬、プジョーでお客様を白金温泉にご案内する走行中に、ドアの開いたウォーニングが点灯してクルマを道路わきに停めました。いったんドアを閉めなおして再び運転しましたが、ちょっと良くないなぁーと・・・。さらにお客様をお送りし終えたその帰り、脇から出ようとしたニッサン・デュアリスが待ってくれていたのでそのまま行くも、すぐに追いつかれてがんばってコーナーを抜けるもハーフ・スピン。対向車もあったのでうまく当たらないようにかわしましたが、何事もなかったようにデュアリスが抜いて行った時には、行きと帰りの出来事に、いよいよ考えるべき時だと思い知らされました。

プジョーは2001年12月に私たちのもとにやってきて、ついに13年目。走行距離は14万1千kmを越えました。美瑛に来るまで、僕はインプレッサWRX_STIに乗り、カミさんは、このプジョーに乗っていたのですが、移住に際してクルマを1台にまとめようと決心し、より売却価格が高かった(1年ほど新しかった)インプレッサを手放した経緯がありました。
それからプジョーは極寒の北海道で7年間を共にし、とてもがんばってくれたクルマです。その一方でインプレッサとのお別れはとても心残りがあり、大好きな愛車を手放さなければいけなかった2007年3月の、忘れられない出来事でした。
先月下旬のあの日、プジョーの後釜候補を真剣に考えるようになった時、インプレッサも頭の片隅にはありましたが、たくさんの候補車に埋もれていたのも事実です。と言うのも、車格(とサイズ)的に、BMWと被らないよりコンパクトな(プジョー206に近い)クルマを優先的に考えていたからだと思います。試乗したクルマも含めて
・スズキ_スィフトスポーツ。→試乗しました。
・アウディA1とA3。→A3に試乗しました。
・フォルクス_ワーゲン ポロGTI。
・プジョー208GT(GTⅰ)。→GTⅰに試乗しました。
などなど・・・。しかしどれも決定打に欠け(トランクがあまりにも狭い(スイフト)とか、2ドア(プジョー)とか、ミッションがマニュアルじゃない(アウディとポロ)とか・・・)、どうしたものかと考えた結果やっぱり4WDの方が望ましいとなり、さらには駐車スペースが無いわけじゃないので、もうちょっとだけ大きいサイズにも候補を広げてみることにした結果
・スバルXV。→試乗しました。
・スバルインプレッサWRX_STI。
・アウディA3クワトロS(ちょっとお値段高めですよね)。
・ボルボV40クロスカントリー(これもお値段がねぇ)。
の4車が残った次第です。この中でアウディが一番優等生的ではあるものの、ワクワク感がない(上品すぎて、自分たちには向かない気がする)ので止めようとなり、スバルXVはCVTの出来が今2歩で(時折当館に来てくださる、M氏からのご助言もあり)止めようとなり、ボルボとインプレッサが残ったのです。この時点で気持ちはインプレッサに固まりました。7年前に手放したインプレッサにもう一度乗ろう!と。
インプレッサWRXはかなりスポーツ走行に振ったクルマ作りで、乗り心地などは期待できませんが、アウディ・クワトロが世界中で脚光を集める(1980年)以前から4輪駆動を大切に育んできた(1972年よりレオーネで量産)スバルのテクノロジーは、安心感抜群です。

結局2月からの当館「四季」のラインナップはBMW_130iと、WRX_STI。いずれも使い慣れた6速マニュアル車です。WRXは今年2014年、モデル・チェンジ・イヤーですが、現行のベース車両のインプレッサが僅かではあるけれども肥大化。デザインはカッコよくまとめて来たようですが、やっぱり少々デカいよなぁーと感じています。
当館の愛車、「運転してみたい」とご希望がありましたら、可能な範囲でご対応差し上げたいと思います(重ね重ねですが、いずれもマニュアル・ミッション6速車です)。どうぞよろしくお願いします!