ヤバい、ヤバい、ヤバいのだ。
トヨタGRヤリスが販売開始になったのは、2020年9月のことだった。思い返せばコロナ禍真っ最中のタイミングだ。僕自身、コロナに苛まれる毎日で(幸い感染はしませんでしたが)、疲弊しきっていた記憶しかないが、そこにささやかながら小さな夢のように降ってわいたのが、このGRヤリスのリリースのニュースだった。この手のクルマにとことん弱いのです♬
GRヤリスと言うクルマは、当初はトヨタがWRCに打って出るためのホモロゲ取得車だったはずだ。インプレッサやランエボなき後、長く欧州車がWRCのトップに君臨していたが、トヨタはそれに打って出た。成り行き上ホモロゲ―ションの線引き緩和で必要なくなってしまったようだけれども、この小さなロケットマシンをトヨタは市場投入してくれた。
3995mmの全長に1.6Lで272PSのエンジンを押し込み、内製の4WDシステムで走らせるこの車は、少々暴れ馬を予感させもした。
でも、そんなことは全くの杞憂に終わったようで、トヨタのWRCにおける快進撃は続く(と言っても、先行して2018年からGRヤリスはWRCで大活躍していた)。
まぁ、そんなラリー界におけるトヨタ旋風の激しさにも増して、市販車としてのGRヤリスも年々磨きがかかって行く。一気にレベルアップが図られたのは、2024年4月の新型発売からだ。それまでにも間断なく改良が施されてきたGRヤリスは、大幅な出力アップを果たす。304PS(400nmのトルク)を引っ提げて、しかもATも選択肢に加えた新型車がリリースなった。
これは見逃せないでしょう・・・?コンパクトなスポーツカー好きにして、マニュアル車フェチの自分は、もうスペックだけで虜になってしまった!
一方僕自身は2025年2月に愛車をチェンジ、やっとの思いでFRのBMWから、4WDの同型BMW(135i)に乗り換えていたのですが、こちらはBMW最小モデルと言うものの、全長は4335mm。3995mmに収まるGRヤリスは車重も300kgほど軽い1280kgだから、その韋駄天ぶりは想像に難くない(ウチのBMWも相当早いけどネ)。
こんなスペックを見せられて、もう乗ってみるしかない!と勢いづくものの、旭川(富良野・美瑛)界隈のディラーには、展示車も試乗車もなし。どうしたものかと悶々とした日を数えるも、友人と小樽に行く機会に恵まれ、さっそくちょっと寄り道して、札幌稲穂のディラーに試乗車を発見(ネットで見つけた)。試乗予約を入れることにしました。
ディラーに着くと、もとはメカニックだったという営業担当さんが相手をしてくれて、ほどなく(エンジンの十分な暖気を終えて)試乗へ。GRヤリスの中では3種あるうちの一番豪華(快適)バージョンのRZに乗り込んだ。運転を始める前にきっちりシートの位置合わせ。最豪華バージョンと言えども電動スライド機構なんかは着かない。レバー押さえて同時にお尻でシートの位置を決めるタイプだ。ちなみに廉価バージョン(すぐさまモータースポーツやるバージョン)のRCグレードだと、エンジン始動はボタンスイッチさえなく、昔からのキーをひねるセル・スイッチタイプになっちゃう。
シンプルでそっけないインパネを確認し(同時にシートヒーターとステアリングヒーターの恩恵に感謝しながら)ミッションをローに入れて走り出した。ピョコっとボディが揺れる。クラッチのあまりの浅さに、うまく始動できなかった(汗、汗)。まぁ仕方がない。後部座席に座った営業さんの指示のもと、一般道に出て走り出した。
ローでスタートした時は不慣れで自信は無かったものの、2速以降のシフトチェンジは快適で、スパッ、スパッとチェンジできる。回頭性が良く、エンジンのパワフルさ加減は期待通り。明らかに車体の軽さから来る軽快で力強い加速は、本当に気持ちがいい。直列3気筒と言うちょっと珍しいエンジンだけれども違和感は皆無。さらに、我が愛車のスバルWRX-STIやBMWよりも、サスペンションが少しだけしなやかだったことにも驚いた。それから結構なスピードが出てしまうので、それを抑え込むブレーキが気になるところだけれども、こちらも非の打ちどころのない効き具合。また、ボディー剛性もがっちりしていて、曲がっても止まっても、段差に揺られても不安なし。素晴らしいの一言に尽きる。
で、難点もはっきりしていて、1つ目はエンジン音がうるさいこと。これは全然こういうクルマの経験のない人が乗ったら、整備不良かなと思うレベルだ。なのでウチで言うとお客様の送迎には向いていない。もう1つは、ボディが2ドアしかないこと。リアシートは普段は倒しておいて、ハッチゲートから荷物を出し入れする方が現実的かなとゲートを空けてみたものの、荷室はかなり狭い。カミさんと2人で1泊か2泊までの旅行に行くくらいは許容範囲でしょう、とは思うけど、それ以上の荷物は無理かもしれない。
長所も、わずかばかりの欠点もすごくはっきりしているGRヤリス。どちらかと言えば電気で走るクルマにシフトし始めているご時世、こんなガソリンだけでガンガン走る小さなスーパーカーみたいな車が購入できるというのは、すごいことなのだと改めて感じる。でもってこういうクルマが好きな僕にとって、終のクルマにいつか迎えられたらいいな・・・と淡い思いもよぎった。やれ自動運転だとか、車庫入れ自動機能だとか、そういう便利機能に全く興味がない(できれば願い下げの)僕にとって、GRヤリスは願ったり叶ったりのクルマだ!もうちょっとだけ静かな立ち振る舞いをしてくれるなら(2ドアのボディーには目をつむって)、迷いなくオーダーしてしまうことだろう・・・!!
こんな僕の好みを具現化した車を世に出してくるなんて、トヨタさんスゴい!
美瑛の四季
2026年10月31日土曜日
試乗記・・・トヨタGRヤリス RZハイパフォーマンス6MTに乗る。
2026年10月14日水曜日
幻の道道1116号線、通称”チョボチナイ・ロード”の誘い。
今シーズン、大雪山系の山々の初雪の報せは、例年よりわずかに遅かった。10月2日に旭岳で初冠雪とのメディア報道があり、翌々4日には十勝岳連峰のかなりふもとまで真っ白になった。
10月早々僕らの住まう街中でも気温は2℃まで下がり、てっきり一気に秋から冬か・・・?と思っちゃったけど、その後の冷え込みはあまりたいしたことない状況だ(10月14日現在)。太平洋のはるか東をゆっくり北上する台風28&29号の影響もあったと思うが、ここ4,5日は早朝でも10℃くらいにしかならない。
その割に紅葉は綺麗で、旭岳や十勝岳の山の紅葉を見には行っていないけれども、やっとここ街中まで下りて来た紅葉前線は、ナナカマドやヤマブドウはじめ見事な色付きをしている。少し時間ができたら、ぜひ山のふもとまで黄葉を満喫しに出かけてみよう・・・。なんて思っていたら、スタッフから「チョボチナイ・ゲートを通って黄葉を堪能してきました。なかなか見ごたえありでした!」との情報が♫
チョボチナイ・ゲートってどこにあるんだろう???と疑問がわくも、このご時世すぐにGemini君が教えてくれるから便利なことこの上ない。ちなみにこのゲート、毎年短期間しかオープンすることなく、今年は10月15日の午前11:00でクローズになることも判明。お天気の予報を睨みつつ、こりゃ今日行くしかないなってことで、さっそく行って来ました。
場所は、当美瑛町とお隣の東川町の間にたたずむ忠別湖の湖畔から山側に北へ進むワインディング・ロード(12.4kmのようです)。湖畔に見とれながら走っていたら、うっかり入り口(が、まさにチョボチナイ・ゲートなんですよね)を見落としてしまい、数百メートル行ってからUターンしました。ゲート通過後は、ちょっと道幅は狭く(どうにか乗用車がすれ違えるかな・・・くらい)、曲がりくねった山岳道が続きます。時折ハッとするほどの綺麗な紅葉風景に出会うものの、あまりクルマを停められるような場所でもないことが多く、ちょっと慎重に停める場所は選びました。ほどなくカーヴが美しい嶺雲橋(れいうんきょう)に。360度視界が開け、紅葉の美しさを堪能でき、遥か旭川の市街地も見えます。夜景も綺麗かもしれません(紅葉は見えないだろうけどね)。クローズの前々日と言うこともあってか、10台ほどの乗用車やバイクが停車していて、皆さん景色を満喫されている様子でした。
橋を通過後、またしばらくワインディング・ロードを走ると東川北7線ゲート。迂闊にも出口のここも見落として瑞穂ゲートまで行ってしまい、そのまま東旭川経由で東川市街へ戻るも、運悪くランチ難民になってしまいました(涙)。
時にこのルート、どうして2か月ほどしか開通しないのか確認してみたら、山岳地ゆえの雪の深さから来る湧水の多さで路面が滑りやすいため、とのことでした。すっかり雪解け水がはけた後にオープンするため、8月に入ってからになるようです。せっかく眺めのいい橋もあるし、山桜の季節にも見てみたいなぁとも思うけど、そうは行かないようです。
昼食は久しぶりに旭川空港で済ませました。空港のフードコート、賑わっていましたね。地元の空港が流行っていて、ちょっぴり嬉しかった。
ほんの半日程度のドライヴ&黄葉満喫でしたが、かなり満足しましたよ。これは毎年恒例のイベントになりそうな予感。美瑛に戻って丘の風景を見てみると、日ごとに黄葉が進んでいることに気が付きました。今から2~3週間は、美瑛の美しい秋風景を見ていただけそうですよね。その先は、もう冬将軍が待機中です。
2026年9月11日金曜日
代車を運転する楽しみ_スバル・レヴォーグ1.8STI
定期的にやってくる、1年点検&車検。1年点検は2時間前後で終えられるケースが多いので、点検中に買い物済ませたり本屋に行ったりしてその足で帰宅することが多いけど、車検となるとそうも行かず、代車をお借りすることになる。この代車を運転するのはちょっとした楽しみで、3台あるウチの愛車の車検時の代車は、何があてがわれるのか期待してしまう・・・。前回お借りしたのは同じスバルのクロストレックというクルマでした。
今回はスバルWRX_STIの車検で、代車はレヴォーグ1.8STI。昨年12月に新車登録された、まだ10か月足らずのピカピカの車だ。走行距離もやっと5,000kmを越えたところで、社内にはいわゆる新車のにおいが残る。
そこそこ立派なボディに1800c.cのエンジンで(いちおうターボだけど)177PS。トルクは少し余裕があって300N・m。少し細かく記載すれば全長4755mmで1600kgのボディは、このエンジンには少々荷が重くないか・・・?なんて思いながらクルマに乗り込んだ。
シートを合わせ、エンジンを始動する。今どきの新車価格400万円をゆうに超えるクルマにしてはたぶん珍しく、一切の電動アシスト機能を持たない。もちろんモーター非搭載には不満はない(し、むしろ大歓迎)が、やはり非力さは止むなしか・・・。とするすると滑り出したレヴォーグは、のろまと言うにはおよそ似合わない、軽快な加速で走り出した。へぇー、悪くないなぁ・・・、と期待をはるかに超える運動神経の良さにちょっと驚きながらコーナーをいくつか走り抜ける。エンジンの出力と、ギア(とは違うのかな、CVTなんだけど)のバランスが絶妙で、明らかに軽快で俊敏な走りに思わず笑みがこぼれてしまった。さらに素晴らしいのが、サスペンションのセッティング。これも硬すぎないギリギリのところで、うまくクルマの揺れや振動を抑え込んでいる。ボディ剛性たるやひとつの巌の塊のような感じで、ねじれたりたわんだりは全然しない。唯一気になったのは、ほんの少しだけブレーキの利きが物足りなかったことくらいかな。普段ものすごくブレーキの利くクルマに乗っているので、比較してしまうとちょっと利きが甘いように感じてしまったような気がする。あ、もうひとつ、ルームミラーの視認性が良くない。どうも、ミラーじゃなくてバックのモニターになっているみたいで、画面の精度も今ひとつだし、コントラストも控えめで視力の落ちてきた僕にはちょっとなぁと言う感じ。まぁ難点はそれくらい。とにかく、僕がそう惑わされているだけなのかもしれないけれども、全体の加工精度の高さや組み上げの緻密さから来ているような、なんとも上質な運転フィールに、すっかり虜になってしまった。
愛車のWRX_STIに微塵の不満もないけれども、これだけ質感のいい走りを知ってしまうと、レヴォーグ、いいなぁと思う気持ちがどんどん膨らんでしまう。まぁウチの愛車の中では、クロスオーバー7が一番近いモデル(こっちは2.5Lで、7人乗りがウリ)だけど、正直後継としては最有力候補と断言せざるを得ないかな。ちょっと前に2.4L版も出そろい、クロスオーバー7のいいところは、ほぼ持っていらっしゃる。クロスオーバー7の、ちょっとゆるい乗り味は大好きだけど、走りにパンチはない。前を行くクルマが道を譲ってくれた際、レヴォーグが思わぬ瞬発力で抜き去った振る舞いは、クロスオーバー7にはできない芸当だ。もちろん愛車のWRXには朝飯前だけれども、これほど追い抜きにストレスを感じさせないとは思わなかった。
最後で最難関の課題は価格・・・。1.8Lで400万越え。2.4Lのエンジン搭載車の方は500万円に届く価格なのだ。うわぁ、さすがに手を出せそうにないなと思うものの、この手のクルマはほとんど国内にはラインナップされていない。欧州車にいくつか対抗馬があるが、もちろん価格はさらに100万円以上を上乗せしないと届かないから、スバルの値付けもあながち高価格とは言い切れない。ここ2,3年、ホントに新車価格が上がったなぁと思うこの頃。失われた30年のインフレと縁のなかった時代が、妙に恨めしく思えてしまうのは、無いものねだりの性なのかもしれない・・・。
ところで、これこそ蛇足だ、と言うようなことを書いてしまうと、今回のレヴォーグには実に使途不明のスイッチ類やレバー、さらにはセンターのタッチパネルにタッチスイッチが並ぶ。タッチパネルのエンジンの自動オフ機能をキャンセルしたくらいで、あとは全くいじっていない。つまり僕にしてみれば無くてもいい・・・のだよね。ステアリングのあちこちに整然と配置された数多のスイッチ類は、オーディオの音量だったり、アイサイトの制御だったり、オートクルーズの設定だったり、空調のコントロールだったり、はたまたスマホを繋げて何らかの設定をしたりするためにあると思われる。分厚い取説を読めば、ある程度は分かりそう・・・な気がする。とは言え、ワイパーやヘッドライトや、シフトアップ・ダウンやらは従来のコンサバなレバー類を操作すれば事足りる(し事足りないと運転なんてできない)。運転時の操作ミスが致命的な事故になりかねないのは、ここ最近ますます指摘されてきていることを思うと、このすさまじい数のスイッチ類は、商品としての魅力やライバルとの兼ね合いもあるとはいえ、ちょっとやり過ぎなんじゃないのかなぁ(スバル車に限ったことじゃないけどサ)。フライバイワイヤといったフレーズが耳に入ったのはいつくらいだろう?それは瞬く間にドライヴバイワイヤになって、電気仕掛けで車が動くようになった。このレヴォーグのステアリングの中にはいったいどれだけの配線が詰まっているんだろうと思うと目眩がする。
およそ300kmほど走って、ガソリンを満タンにしたら27Lほど入った。加速のいいエンジンを酷使とまでは行かなかったけれども、それなり使い切って概ね11km/L。レギュラーガソリン使用なのも幸いして、まぁまぁお財布にも優しい方だなぁと感じた。
4泊の車検を終えて、愛車WRX_STIを受け取る。帰り道、硬くて容赦ない路面の突き上げをモロに感じながらも、やっぱりこれはこれで素晴らしいなと感じる。アナログ感満載だけど、ダイレクトに車を操作している感覚がメチャいい感じなのだ。ブレーキの効きも素晴らしいし、目の覚める加速感も大好き。満11歳になっちゃったけど、まだまだ元気でいてもらいたいものです。
2026年4月4日土曜日
地場産の、そして最北のワイナリー、多田農園。
もう1年以上も前の事、すずらんさん(びえい最古のカフェ、今も盛業中でいらっしゃいます)のオーナーの佐々木さんと、”ワイン会やりたいね”と、合言葉のようにお話が弾んでいました。
ワイン会、と言うのかワインの試飲会と言ったらいいのかわかりませんが、ワイン業者さんがウチに来てくださって、おススメのワイン(10種類弱かな)をワインの説明&紹介と共に試飲させてくださる機会が年に1度か2度あります。ただ、どうしてもウチだけを相手に、一通りの試飲が終わると、また次のお客のところへと業者さんは向かわれてしまう。
移動の問題があるので、どこか一か所にお集まりいただいて、試飲してもらって・・・、で勝手にお帰り下さいとなると、業者さんも二の足を踏むようなのです。
ですが、ワイン好きでお酒の語らいも大歓迎な自分としては、せっかくなら何人かで寄り合って、ワインを楽しみながら試飲したい。自分たちでワイン持ち寄ってやるのも一興だけれども、ワインに詳しいインポーターさんだったり、あるいはワインを作っていらっしゃる生産者さんがワインのお話をしてくれたら、これ以上ない楽しみではあります。
さて、ここで突如上富良野町の多田ワイナリーさんの紹介をします。多田さんが本格的にワイン生産に舵を切ったのは2010年頃の事らしい。もともとは農家さんでしたが、農産物を単に農協さんにお納めしているだけではと、無農薬のニンジンジュースをリリースするなど試行錯誤の末、ワインにたどり着かれます。2026年3月現在、北海道のワイナリーは75軒。その中で、フルラインナップでワインを生産される最北端のワイナリーが多田農園さんです。ほかにも東川や名寄にもワイナリーはありますが、いずれも厳しい北国の気候に合わせた数品種の葡萄からワインを作っていらっしゃる。一方多田農園さんはシャルドネやピノ・ノワールに留まらず、バッカス、ミュラー・トゥルガー、さらにはメルロ、カベルネ・ソーヴィニョン、なんとシラーまで手掛ける本格的なワイナリーなのです。
で、当館では道産ワインは滝澤ワイナリーさんを最初にご提供するようになり(もう10年以上前の事)、7,8年前から多田さんのワインもお客様にお出しするようになりました。この2ワイナリーさん、除草剤を使わない、天然酵母使用、滓引きなしなど、共通点も多く美味しいワインをリリースしていらっしゃる。
多田農園さんはお隣上富良野町のワイナリーですので、僕としては”地元の”という意味合いもあって、お客様にご紹介しやすいワインです。昨秋ワインを仕入れに多田さんを訪れると、オーナーから「今度ウチでワイン会やるのでぜひ」とお誘いを受けるも、多田農園はクルマで行く以外には無い場所。うーん、お邪魔したいのはやまやまなんだけど・・・。
そこで冒頭のワイン好きの佐々木さんのことが頭に浮かび、美瑛に来てもらったらいいじゃないかと短絡して、多田さんに「数軒集まるので、美瑛に来てくださいよ」とお伝えしたら「いいですね、出向きますよ」と!
そこからはあれやこれやは全部省略しますが、とにかく4月2日にワイン好きの飲食店、カフェ、バー、宿泊施設のオーナー10軒がすずらんさんに集まって多田ワイナリーさんの試飲会が開催されたのでした。すずらんさん、街中にあってアクセスも良いのです♬
持ち込まれたのは、シードルを含む5品種。野菜(例えばアスパラガスとか)との相性がいいんじゃないかとミュラー・トゥルガーの微発砲ワインや、まだ瓶詰前のバッカス。そして王道シャルドネと、ボルドーブレンド(メルロ、カベルネ・ソーヴィニョン)のルージュ。1本ずつワインの紹介をしながらグラスに注ぐ多田さんはワイン愛にあふれ、ご自身が丹精込めて醸されたワインを慈しんでいらっしゃるさまが印象的でした。
一方ワインをいただく10軒からは多岐にわたる質問が・・・。ワインのセパージュ(品種のブレンド比率)はどうやって決めるのか、生産量は増やせないのか(&安定供給のお願い)、シラーを手掛けたのはどうして、ワインのほかに扱われているりんごと洋ナシのジュースについて、などなど・・・?試飲会あるあるのパターンですが、あっという間に2時間は過ぎてしまいましたが、年に1度か2度、こうやって集まれたらいいねとお開きになったのでありました。
どうしてもグラスを使いまわしたくない、とすずらんの佐々木さんのご希望で、でも、確かにワインへの敬意をこめて、グラス洗うの面倒だったけど、味わいに集中できて良かった!
2026年3月31日火曜日
ウトロにて_思わぬ流氷群に、テンション上がる!
冬が去って春が迫る3月下旬、美瑛の数少ない友人が”ウトロに出かけよう”と誘ってくれたのを機に、初めて知床に行ってみた。なんでも知床には素晴らしい宿泊施設があり、特に食事の提供手法は独特なスタイルで、ものすごく美味しいという。それは僕にとってはこの上ない魅力に映り、即座に行くことにしたのだった。
もうひとつ、学生時代に学友が当時のウトロに行って写真をたくさん撮ってきて見せてもらった記憶があり、あの時写真を見ながらウトロに抱いた憧憬もわずかに残っていたこともあって、ウトロに行ってみたいという気持ちが後押しした。
3月23日、行き慣れた道を通って愛別へ抜け、そこから高速道路を使って遠軽へ。遠軽方面へは時折出かける。丸瀬布に行ったり、遠軽を抜けてサロマ湖畔で魚介類を買い求めたり・・・。
今回は遠軽で高速を降り(この高速、無料なのがありがたい。ちょっと路面はところどころ荒れているけどね)、端野⇒美幌⇒網走⇒斜里⇒ウトロへと向かった。斜里を抜けてウトロが近づくと、国道334号線は海岸線を通る。そこで思わず大声が出てしまった。なにしろ海面は流氷に覆われていたのだ。67歳にもなって、しかも北海道に移住して丸19年もたつというのに、流氷を見るのは初めてのこと。何と言えばいいのか、テレビで見るものではあるけれども、実際に自分の目で観る、ということを考えもしなかった。それは例えば極北の地のオーロラのように、肉眼で見るにはあまりに稀有な現象のような気がしていたからだと思う。
目の前に広がる流氷の大海原は、これぞ北国北海道の海、というにふさわしい、雄大で凛とした空気感があって、そのくせなぜか豊かさも感じさせた。聞けば流氷は、たくさんのプランクトンを運び、カニをはじめ北の海の幸を、おいしくしてくれる源だとも・・・。海面が凍って寒々しい光景かというと、なぜか海の豊かさを彷彿とさせる不思議な景色だ。ゆっくりと静かに揺れ、いつまでも見飽きない本当に不思議な光景を、ちょっと迷惑駐車になったかなぁ・・・と気にしつつも、いつまでも見ていたかった。
ウトロ市街地を少し超えて、知床自然館に寄り、30分ほどの映画(知床の自然の成り立ちなどを紹介)を見て(さすが世界遺産!)また市街地に戻って宿にチェック・インした。普段あまり期待を持たせるようなことは言わない友人が、”今宵の夕食は、あっと驚く絶品の数々を楽しめる。できるだけたくさんの料理を楽しむために、少し長い時間夕食に充てよう”と言う。
少し早い15時半にチェック・インしたのは「北こぶし」という宿だ。ウトロでは老舗の宿泊施設で、もともとは桑島旅館という名前で1960年の開業。その後知床グランドホテル、さらに北こぶしホテル&リゾートと名を変えて今に至っている。客室数149室の知床で一番規模の大きなホテルだ。友人は、夕食時間のスタートを一番早い17:30に指定。早く行って、遅くまで楽しむ作戦だと言う。彼が食にこだわっているのは知っているが、ここまで入れ込むのも初めての事。少なからず期待が膨らんだ。部屋に案内され(お部屋は普通のホテルの客室)、まずは温泉に。そして部屋に戻って4時半。眼前のオホーツク海にゆっくり傾く夕陽を見ながらいろいろな話をするうちに、あっという間に17:20に。満を持してダイニングへ向かった。
ダイニングに行くと、LIFE Tableと命名された夕食のスタイルは、鳴り物入りの豪華なビュッフェと言うよりは、セミオーダーの直前調理スタイルと言った方がしっくりくるサーヴ方式。おおむね半分ほどはいわゆるバイキングで、用意されたあれこれを好きなようにチョイスするのだが、準メインとメインになるお皿は、自分が欲しいお皿(見本)のコーナーに行ってオーダーすると、目の前で調理してくれるというもの。もちろん調理時間があまりに長くならないように、例えばローストビーフであれば好きなだけ切り分けて、ソースや付き合わせと共に綺麗に盛り付けてくれる。ソテーしたシャケを特製ソースと共に盛り付けてくれるお皿も美味しかったし、一番うなったのは牡蠣とホタテ(と野菜類の)天ぷらの盛り合わせだ。希望した天だねを目の前で揚げてもらえるなんて、ちょっとした贅沢だ!美味しいメニューがたくさんあって、パスタさえも食べずにお腹のスペースを温存すると言う作戦で、どうにかめぼしいお皿を制覇できた。
感心したのはドリンク類がどれも無料なこと(初期費用に織り込み済み)。アルコール類をそれほど飲まない人には割高に感じるかもしれないが、ワインはルイ・ジャド社のクーバン・デ・ジャコバンが供されており、いわば飲み放題のワインとしては、望むべくもないいいワインだ(もちろん、白も赤もしっかり飲みました)。せっかくなのでデザートにも手を出し、最後はコーヒーで締める。のど元まで美味しいが詰まった体をやっとの思いで引きずって、部屋に戻った。風呂好きの友人も、この日ばかりは食後のお風呂に行くことも叶わず、ふたりとも短時間のまどろみの後、眠りに落ちてしまった。
翌朝、まだ流氷がぎっしり岸に迫っている大パノラマに触れ、成り行きで網走から流氷観光船「オーロラ」に乗ることに。以前より流氷にそんなに熱い思いを抱いていたわけではないのだけど、大海原を覆いつくす流氷群をもっと間近に見たいと思った。オーロラ号は、乗船率は半分程度で、混んではいなかった。流氷のシーズンも終わりが近く(運航は3月末まで)、そろそろ観光客の流れも引き始めているようだった。
オーロラ号の遊覧時間は1時間ちょうど。岸を離れほどなく流氷群の中を進む。間近に見る流氷は岸から見るよりもずっと大きく、仲には10m四方もあろうか、というサイズのものも。この上にアザラシやシロクマが居たらさぞ絵になっただろうなぁと思ったが、さすがにカモメなどの鳥類だけしか見られなかった。
船酔いしがちな僕が、結構な振動と共に進む流氷観光船に1時間も揺られていたのだけれども、全然その心配はなかった。流氷の中をぐいぐい進むオーロラに感心して、あっという間の1時間だった。願わくば、来季もこんな光景を見に、ぜひオーロラ号に乗りに来ようと思ったのだった。
2026年3月19日木曜日
車検時の代車は、ちょっとした楽しみです。
3月初旬、9歳になる愛車スバルのクロスオーバー7が車検を迎えて1泊2日の検査になった。なくても何とかなったんだけど、貸してくださると言うので代車をお借りした。今回はクロストレックという、もともとはスバルXV(インプレッサの車高をちょっとだけ上げたSUV車)というクルマだ。実は代車を運転できるのも、クルマ好きで運転好きな僕にとっては車検時の(もしかしたら最大の)お楽しみかも知れない。
前回はBMW135iの車検時に、古い(2015年型)320i Xドライヴをお借りして、第一印象とは裏腹にすごく気に入ってしまった。
https://biei4seasons.blogspot.com/2025/12/blog-post.html
今回のクロストレックにも、期待が膨らんだ。というのもスバルは車種展開を全方位SUV化していて、その中でインプレッサに次いで乗用車的な位置づけなのがこのクロストレックだと思われ、背の高いSUV車がそれほど好きじゃない僕にとっては気になる車種だからだ。またスバル車の中ではコンパクトなタイプで、全長も4500mmをわずかに切るサイズに収まっている。
クロスオーバー7を預けて代車に乗り、旭川の北彩都の営業所を後にする。2023年式のクロストレックは2万kmちょっとのオドメーターでまだわずかに新車のにおいが残っている。運転し出した最初の印象は、やや重たくて加速は良くない。2Lプラス小さなモーター(わずかに13.6PS)でアシストするが、けっこうモーターががんばっていてタコメーターを見ていると、エンジン回転数が「0」にまで落ちるシーンが多くてびっくりした。へぇー、エンジン切っちゃうんだ・・・と驚きながら、その割にはエンジンのオン・オフに伴う振動なども綺麗に抑え込んでいて、タコメーターを見ていないとエンジンの始動時など、全然気が付かない。特にストップ&ゴー時にエンジンは止まる傾向にあり、発進後ほどなくしてエンジンが目覚めるパターンが多い。
たぶん燃費に厳しい水平対向エンジンだけのスバルにとって、発進時のガソリンをたくさん消費するタイミングは電気で済ませ、ある程度スピードに乗ったらエンジンで巡行させるようなアルゴリズムを用いているんだろうと思う。燃費を測るほど距離を乗らなかった(それでも75km位乗ったかな)からわからないが、北海道の街中でも12km/lくらいは裕に走っているように思う。
それもあって、13.6PSで発進するモーター駆動時間の加速は、けしてきびきび・・・というわけではない。さらにアクセルを深く踏み込めばすぐさまエンジンが稼働してしっかりした加速態勢に移るのだが、それはつまり燃費は気にしないでね、という暗黙のお約束前提と言うことになる。スポーティーに駆け抜けるタイプのクルマでもないから、さして急加速を要求されないだろうから、この設定はクルマには(そして燃費にも)いい塩梅なのかな・・・。
加速時の大人しさもさることながら、クルマの乗り心地もすごく大人びていた。車検証見たら1,600kgちょうどの車重で、結構重いなぁっていうのもあるけど、サスペンションはヘンに締め上げられているわけではないのに、イヤな突き上げは皆無。段差もちょっとしたでこぼこ道も、ドライバーに不快感を与えることは全くなかった。愛車はやや締め上げ系のクルマが多いので、比較するとそう感じるのかもしれないが、極めて上品で気持ちのいいサスペンションのセッティングだと感心してしまった。前にお借りしたBMW320iも素晴らしい乗り心地だったが、あちらは軽快感のある乗り味で、どちらもそれぞれにいい足回りをしているなぁと思う。
もう少し感想を書き足しておこうと思う。ここ最近のスバル車はインパネセンター部(運転席と助手席のまさに真ん中)に、大きな11.6型(ちょっとしたノートパソコンくらい)の液晶コントロールパネルを誂え、ここで空調や音響をはじめシートヒーターやもちろんナビの関係も全部操作できるようになっている。大きな画面に大きなアイコンが並び、とても見やすい。が、もちろん慣れは必要だし、アナログの機械操作に慣れた僕にとって、これが便利か、と問われればもろ手を挙げて賛同するほどではけしてない。今免許取って来ました、という若者の最初の愛車がこれだったら、きっと使いやすいんだろうな、と思うものの、年よりの僕にしてみると過渡期のこういった操作パネルはちょっとなぁと言うのが正直な印象だ。
最後にエンジンブレーキについて・・・。雪国北海道で雪道運転している際に、例えば滑りやすい下り坂のカーヴで、エンジン切れちゃってる場合にエンジンブレーキは効くのだろうか?想像ではそもそも駆動が断ち切られてしまっている状態だと思われるので、間違いなくエンジンブレーキは期待できない。じゃあ、モーターブレーキはどうなんだろう(モーターがブレーキかけてくれるものなのかな)?また、よく聞く回生ブレーキはどう介入してくるんだろう???勝手な想像では、回生ブレーキしか期待できないような気がするし、回生ブレーキってフットブレーキ的な減速を促すものだとすると、雪道でのスリップ回避は苦手そうだ。エンジンブレーキ的に制御してくれればありがたいんだけど、そこはどうなんだろう????いつか営業所のメカの人に聞いてみたいなぁと思ったのでした。
昨日3月16日(現地15日)、サファリラリーで日本の勝田選手総合優勝の報せが飛び込む。僕の記憶ではWRCで日本人ドライバーが総合優勝を果たしたのは初めてじゃないかなと思ったが、篠塚健次郎先輩がいた。勝田選手はすでにWRCのフィールドで何度も表彰台には立っており、初優勝を嘱望されていたが、ついに栄冠を勝ち取った。日本車(GRヤリス)と日本人ドライバーの快挙に、ちょっと嬉しくなってしまった♬
2026年3月17日火曜日
春が近い・・・。
暖かくなった。薪ストーヴに朝晩2回ずつ薪を燃やしていた季節が過ぎ、朝晩1回ずつになり、いよいよ夕方1度だけ燃やせば過ごせるこの頃だ。
この冬(12月から3月初旬)、思いのほかお客様に恵まれて、気が付けばもう3月中旬。例年1月後半から2月には5日間ほどお客様がいらっしゃらないタイミングがあって、美しい雪景色を眺めにカメラぶら下げて出かけていたのだが、この冬はそんな余裕なく過ぎてしまった。ありがたいには違いないけれども、もう少し真冬の美瑛の絶景を写しておきたかったな・・・。
そんな折、先日(3月10日)常連さんをお誘いして、スノーシューを履いて丘を上ってみた。もう丘は融雪剤の縞模様が描かれ、農家さんは春の農作業の準備を急ぐ様子が見て取れた。真っ白い丘風景はとても奇麗で大好きだけど、融雪剤の縞模様が描かれた初春の丘も、まばゆい3月の日の光の中で輝いて見える。あー、長く厳しい冬も終わるなぁと思うと、悪い気はしない。丘のわきの木々には、よく見れば小さな新芽らしい膨らみも見つけられる。その木々を次々と縫いながら飛びぬけてゆく小鳥たちも、心なしか春に浮かれているようだ。
それにしても、いつぶりだろう・・・、青い空が目に染みる。テレビを点けてもネットのニュースでも連日ミラノ五輪のニュースで溢れていた2週間ほど前、そしていよいよ始まったWBCの予選リーグとスポーツの祭典が目白押しで、真っ青な空を思いっきり眺めるのは随分久しぶりな気がした。名もない丘の除雪をしていない道をスノーシューで上り、360度広がる絶景を目にすると、やっぱりこの丘風景はあらためて素晴らしいなぁと感じないではいられない。
ここ最近、いわゆる名所(でもないんだけど、有名な場所)では観光客があふれ、近づくことさえ躊躇してしまうほどの混みようだ。中でも当館「丘のほとり」からほど近い”クリスマス・ツリーの木”は夥しい観光客の方たちで溢れ、おととしから交通整理の係員が4人がかりで対処するありさまだ。白髭の滝や、マイルドセブンの丘にも大勢の観光客が集中している冬の美瑛の今日この頃なのだ。大勢の観光客の方が来てくださるのはもちろん素晴らしいことなんだけれども、度を過ぎるとデメリットのほうが目立ち始めてしまう。オーバーツーリズム現象は、ちょっとしたきっかけで起きるし、いったん過剰な混みように陥ると容易には解消できない。なかなか”ちょうどよく”は行かないものだとつくづく思わされる。
一方では、素晴らしい景色なのに観光のお客様が全然来ない場所もたくさんある。うまくお客様の集中が解消できるといいのにと、いつも気になってしまうよね。もっともいつも貸し切りのような絶景の場所が混みあってしまうのかと思うと、それもできれば避けたいというのが本音だ。僕自身、わがままな気持ちがあることを否定できないですね・・・。
これから季節は一気に進む。毎年気持ちが置いてきぼりになってしまうこの時期、願わくば北海道の桜の名所にも足を運んでみたい。函館の五稜郭界隈が桜で染まる様子は圧巻だし、新日高町の二十間道路も見事な桜並木だ。
この地で暮らしていると、いつでも行けると思い込んでしまいがちだけれども、そういって未だに行っていないところも多い。この4月末には、1か所くらい桜吹雪を愛でに出かけよう♬
























