2018年11月24日土曜日

新しい愛車は突然に・・・。


新しい愛車がやってきた。11月17日、「丘のほとり」に運ばれてきたBMW135iは、美しいブルーに輝いていた。前任のBMW130iがやってきたのも、真冬だった。思い起こせば7年間、素晴らしいカーライフ(って死語か?)をもたらしてくれた。
この日新たにやってきた135iもまた、そうあってほしいと願いつつ備忘録を記す・・・。

愛車BMW130iが、突然不調を訴えたのは9月も終わろうかという秋の入口の頃。うわぁーなんて大きな声が口をついてしまったのだが、愛車が突然に加速した。3Lのストレート6が勝手に吠えて、猛然とスピードを上げたのには参った。なにしろ当館「四季」のお客様をお乗せしていたからだ。

幸いマニュアル・トランスミッションのクルマだから、クラッチ踏んで事なきを得た(でも、エンジンの咆哮と言ったら、たまったもんじゃない)。2度目が起きると、もうそれ以上吠えることはないんだけど、エンジン切って始動すると、また律義に2回、勝手にエンジン回転が猛然とあがって、急加速がついてまわる。
ABS(アンチ・ロック・ブレーキ)のウォーニングがその直後に出ることから、エンジン系(と言うかスロットル系)の不具合じゃなくて、ブレーキ系の異常らしい。ってことはエンジンに異常はないってことのようだけど、でも突然暴走しだすのは困る。

たまらずBMWディラーに緊急入院するも、ほぼ打つ手なし。ちなみに警告灯類から僕が判断した点は、間違いなかったことが判明(ブレーキ系のエラー)。国内に交換部品がないので本国(ってドイツだよね)からの取り寄せで、ざっと見積もってもらったら45万円程度らしい。はぁー、勘弁してくださいよ。これ、リコール対象になるような症状ですぜ!
実のところそう思ったものの、ディラーでクレーマーになったりはしなかった。旭川BMWさん、対応は素晴らしいのです。精一杯の対応はしてくれる・・・。とは言ったって45万円は12年落ちの愛車にはキビしい。さらにインジェクション(エンジンの気筒ごとにあって6本。1本不調で代えたのが昨年で残り5本)も1本25,000円の交換費用は遅かれ早かれの状況だ。トータルでざっと60万円・・・。もういちど考えてみるに、やっぱり12年落ちのクルマにかけられる金額ではないなぁと思う。
意外にも(!)、BMWの車検費用とかは思っていたほど高額ではなくて、普通の国産乗用車と同じ程度。しかも、フロントの応対(接客)の素晴らしさは、ほかではなかなか触れることのできない(ま、僕がそういうところに縁がないともいえるけど)洗練されたものだ。愛車130iは大好きだし、ディラーの対応も申し分ない。どうしたものか・・・?

あれこれ逡巡したけれども、結論として、可能な限りコストをおさえてもう一度BMWにお世話になろうと決めた。とことん治す…ことも考えたけれども、やはり後継車を見つけることにした。
フロントの太田さんに希望を(好きなタイプ、色、そして何より予算)を告げると、あれこれ当たってくださって、見つけていただいたのがBMW135iという鮮やかなブルーの色のクルマだ。ここ最近は、試乗したり価格交渉を重ねたりして車を買うことは無くなって来た。今回も時々読むのを楽しみにしているネット記事を参考に、試乗せずに購入を決めた。
https://www.webcg.net/articles/-/701
手持ちのスタッドレス用のホィールが使いまわせることも背中を押した。


果たしてやってきたそのクルマは、事実上のいままでの愛車の後継機種ではあるけれども、随分大人に、ジェントルに洗練されていた。まだほんの30km程度しか乗っていないのであまり確信めいたことは言えないけれども、乗り心地がやさしくなった。これはこれで大歓迎。しかもふわついた不安感はない。少し旋回時にノーズの入りがシャープすぎる気がしているけれども、たぶん慣れることができるだろう。
1度だけフルスロットルを与えたら、全く別のクルマになって異次元の加速をした。スポーツカーの香りを全く感じさせないのに、この時ばかりはレーシング・カーになった。

運転席回りも、すぐに慣れることができた。ハンドルが、少なからず高級車っぽくなったのはいただけない(って、オッサンぽいんだよね)けど、計器類は見やすいし、ナビも前より格段に使いやすく、見やすくなった。
長距離運転や、ラゲッジの使い勝手、雪道の走破性や、燃費などなど、これからお付き合いする中で少しずつ見えてくることがあると思うけど、二回りくらい大人に洗練された今回の愛車、長くお付き合いできそうで嬉しい。

ところで今回の愛車選びは、突然の不調による全くの計画外の出来事だった。もしもクルマが元気で、あと数年乗ったのちに交換するとしたら、こんな愛車が欲しかった。
アルピーヌA110:
ルノーのスポーツ部門別会社アルピーヌが手掛ける、ミッドシップ2座クーペ。スポーツカーと言っても過言ではないクルマだと思う。2座という使い勝手の悪さを承知で乗る覚悟が必要だし、雪国北海道で駆動がMRによる後輪2駆っていうのも不安材料。
ただしワインディングを飛ばす快適さは別格かと(乗ったことないからわかりませんが)。1800C.Cのコンパクトなエンジンだから、何かと経済的。ただしプライスおよそ800万円ってどうなんでしょう?

ロータス・エリーゼ
アルピーヌよりもさらに先鋭的なオープン2座スポーツカー。一番シンプルな1600C.Cなら500万円でちょっとだけお釣りがくる。乗り心地は固く、快適装備は皆無だけれども、そして屋根もないけど、軽さを武器にものすごい瞬発力と反射神経を満喫できそう。
北海道の冬は、正直「無理」な車ですね。

ポルシェ・ケイマン:
2700C.Cの、いわゆる何でもアリの豪華(?)スポーツカー。ポルシェ中、一番廉価なのがコレ。アルピーヌとロータス同様2座のミドシップ・スポーツカー。600万円ちょい。とんがり度は一番マイルドで、冬の北海道でもまぁなんとか運転する気になりそう。
911が看板車種なのはわかるけど、いかんせん911は価格が無理な世界。で、一番庶民寄りなのが(もちろんクルマにそんな気配はないけど)ケイマンだ。もっとも2座のミドシップだから、十分アバンギャルドなクルマですけど。

アウディS1スポーツパック:
先の3車に比較しても小さめで(ロータスの次に小さい)3990mmの全長ながら、立派に4人乗り。さらにフルタイム4駆で5ドアという魅力的なボディを持つ。しかも一番価格もこなれていて430万円(僕的には充分高額です。1グレードっていうのは好き!)。
本音を言えば、もし数年後の車検時に買い替えを考えたとしたら、BMWかこのS1か、どちらかにしたと思う。アルピーヌの魅力には抗しがたいが、さすがにミドシップ2座を愛車にする勇気はないし、価格的にも手の届かないアルピーヌと、なんとかなる可能性があるアウディS1では、はじめから勝負になりにくい。
ここにBMW135iとアウディS3が絡むかなぁという感じだけれども、BMWは数少ないFRに、今では希少(で骨とう品と言えなくもない)直6の3Lエンジンを積む古典的なボディレイアウトのクルマ。もう少しやせ我慢して乗るには、悪くない選択肢なのです。裏を返せば、この年(60歳でございます)でかろうじて乗ることのできる、いちばん厄介な車だと自認するのがBMW135iで、ロータスやアルピーヌは非現実的な車と言わざるを得ない。でもって、今回の愛車が最後で、次はさらに現実的な(僕の運転技量も格段に落ちていると思われるし)4WDのS1が現実的だろうなぁと勝手に想像しているのであります。

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