2014年1月22日水曜日

知らないものについて、語ると言うこと。

ご近所の小川さん(仮名です)が、新しいパソコンを購入しようかお迷い中だとメールをくれました。何でもWinXPマシンを愛用中だけれども、OSのサポートが停止するし、消費税が上がるし、ご自身で契約しているウィルスソフトの期限も間もなく更新タイミングだし・・・、とのご様子。
自分はと言うと、実は最近ほとんど立ち上げたことのないWinXPのノートを1台持っているにはいるものの、デスクトップと常時使うノートはWin7機。ところでOSのサポート停止に伴って何か困ることがあるのか?と問われても、あんまりよくはわからないのがホンネ。たぶん、あくまでもたぶんですが当面は何も困らないと思う。一番懸念されるのは、やっぱりウィルスなどに対する脆弱な部分の放置でしょうから、サポート終了後徐々に、日に日に危険度は上がって行くような気はします。
http://thepage.jp/detail/20140108-00000007-wordleaf

さて、過日(19日)に町内会新年会があり、その席上で小川さんのパソコン更新のお話しが出ました。河田さん(仮名です)は「そりゃ新しいWin8のノートパソコンがいいよ」と。OSの選択肢はWin7か8になりますが、Win8のインターフェイスは大幅に変わっていて(たぶんMacOSを意識してのタッチ操作へシフトしたため)、WinXPから乗り換えるには少々戸惑う可能性もあります。もうひとつはノートかデスクトップか。
僕は自営業者としてどちらのパソコンも普段からよく使う立場にありますが、まったくの趣味のパソコンの場合(と言っても現状は生活の一部に完全にしみこんできてはいますけど)、どちらがいいかは簡単に決めきれない気もします。持ち歩くことがない(またはないに極めて近い)場合は、ノートの優位性はあんまり見いだせないと思うんです。まぁスペース効率がいいのはいいですが、モニターの制約もキーボードの制約も、さらにはスペースの制約から来る拡張性なども格段に差があり、しかもコストでもノートは割高。

とまぁパソコンの選択についてあれこれ考えさせられることは多いわけですが、前述の河田さんのように、実際には使っていないもの(河田さんはWin7のノートパソコンを使っています)を比較して「これがいい(あるいは悪い)」と決めつけることって、普段からよくあることではないでしょうか。例えばクルマなんて典型的で、運転はおろか助手席に乗ったこともないクルマを評してしまう(好きとか、いいとか、良くないとか)ことって自分でも時々あるような気がします。
けれどもこれは紛れもない想像(決めつけ、妄想)でしかありません。表現を「だと思う」とか「ような気がする」と結べばいいのでしょうけれども、往々にして断定的に語ってしまう。知らないものを知っているかのように語ってしまうわけです。どうしてそうなるのかよくはわかりませんが、ひとつは情報過多である程度の情報が手に入るのは事実です。誰かが(例えば専門誌の記事にどこかの批評家が)語ったことをまるで自分の経験として取り込むことで、その錯覚は生まれる可能性はあります。またメーカー(供給サイド)の宣伝にいつしか乗せられてしまうこともないとは言えません。

でも、やっぱり自分で経験してみない事にはホントのところは判断できない、と思います。僕自身のことで言えば乗ったこともないクルマのことをあれこれ妄想して好きとか嫌いとかを語り、使ったこともないカメラやレンズのことを同様に語り、食べたこともないレストランの料理のことを想像して「いいよね」なんて言ってしまっていますが、実際に経験してみた時の印象はその情報量の多さが圧倒的に違うと感じます。どうしていいと思うのか、好きなのか、その理由が上手く言葉にできないとしてもたくさん感覚として判断材料があります。
個人的に知らない(経験していない)モノについて語るのは自由には違いありませんが、それをほかの人に伝える、助言する、挙句の果てに強要するというのはどうなのかなぁと改めて思い当たる気がしました。

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