北国、美瑛に暮らしていて、冬の日の楽しみのひとつがダイヤモンドダストとの出会いです。ほかにも彩雲でしたり、暈でしたり、真っ青な空と白銀の丘も綺麗で見とれてしまうものがたくさんありますが、ダイヤモンドダストもすごく綺麗なんですよね。
でもって、このダイヤモンドダスト、いくつか条件が重ならないと見えません。空気中の水分が気温の低さで析出して氷の小さな粒になって見える現象ですから、まず第一条件は気温がグンと下がっていること。氷点下15℃以下ですと見えやすいように思います。ただ、単純に気温が下がればいいかと言うとそれだけではダメで、見えやすい朝方(7時から9時くらい)に最低気温のピークを迎えるような日は、特によく出ます。深夜にものすごく冷えて、朝に少しずつ温度が上がってきて氷点下15℃になるよりも、深夜は氷点下10℃くらいで、朝に氷点下15℃~20℃になってくれたら抜群の好条件だと言えそうです。
次の条件は無風であること。これは絶対で、風のある日はもしかしたら出ているのかもしれませんが、日の光に輝くような現象にはなりません(現実に肉眼では見えない)。
そしてもうひとつ、日の光が燦々と降り注いでいること。
こんな条件が重なると、まず間違いなくダイヤモンドダストが舞います。何もない雪の積もった晴れた日の朝、静かに舞うダイヤモンドダストは神秘的ですらあります。太陽が昇ったばかりですと、光がオレンヂ色なので、ダストもオレンヂ色を主に、いろいろな色の光を反射してとても綺麗です。日が高くなってくると陽光が白色になるので、ダストの煌めきも白色になってしまいます。
このダイヤモンドダスト、うまく出てくれるのは12月下旬から3月初旬(気温が下がらないといけませんからねー)の週に1、2回ってところでしょうか。頻繁に出てくれるわけではないので、出会った時の嬉しさもひとしおです。
さて、せっかく出会えたダイヤモンドダストを、どんな風に写真に収めたらいいのでしょう。これまた多少の技術が必要で、僕自身試行錯誤している最中です。少なくとも200mm(フルサイズで)程度の長めのレンズがいるように思います。
ダイヤモンドダストが出ることがどちらかと言うと珍しいですし、写真の腕もままならないわけで、これを写真に収めるとなると、相当ラッキーが重ならないと実現しません。僕は2年越しで狙っていたんですが、今年はほんの少し運が良くて、なんとなくそれらしい写真を撮ることができました。それでも巷に出ている写真集の1ページを飾るような作品は、とても撮ることができません。この冬は、まだ何度かチャンスがあることでしょう。ぜひもう少し美しいダイヤモンドダストの写真をカメラで捕まえたいものです。
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