できる、そしてやるんだと決心せよ。方法は後から考えればいいんだから。
と、この言葉にどれだけ背中を押されたか数えられない。有名なエイブラハム・リンカーンのそれこそたくさんある名言のうちのひとつだ。そもそも・・・言っていることには無理がある。こんな道理がまかり通れば、何だってできてしまうではないか。
およそ150年少し前のアメリカで、たぶんそんなことはリンカーンもわかっていたはずだ。それでも・・・、やると決めればできる。方法は後から見つけるんだから、と言い放つだけの何かがあったんだと思う。
科学においてはタブーに違いないのだけれども、科学ではないいろいろな日常の場面で、いかに「できない」ことが多いんだろう・・・?そのことをつぶさに見ていたリンカーンは、やるぞ、と決心することが足りないなぁと見抜いていたんだろう。ともすると「できないよ、なぜかと言うとね」なんて出来ない理由さがし(言い訳)ばかりがうまくなっていたりする。それは押し付けられた中で発するウチは、好きなだけ言ったらいいさ、ということもできるだろう。でも、まさに自らその場に舞い降りた立場なら、出来ない理由なんか探し回っている場合じゃない。それこそ方法なんてなんだっていいから、とにかくやるしかない、と言うことだろうと思う。
当館「四季」にもおよそ10年の歳月が流れました。今になって来た道を振り返ってみると、まさに「できると信じて」いなければ、到底続けられないような日々が多かったような気はします。
現在(2017年3月17日、午前4時半)気温はマイナス4℃。ちょっぴり長い冬も、どうやら峠を越し、長くなった日が春の到来を告げています。2007年4月に、フェリーで名古屋港から苫小牧に降り立った日が昨日のことのよう・・・。別段10年という節目に感慨深くなるわけでもありませんし、10周年記念イベント、なんてことも計画しておりません(なんと、企画力のない!?)。10年は(たぶん15年も)、ひたすら続いて行くうちの通過点のように感じています。明日またここで、美瑛に、「四季」にいらっしゃるお客様がいる・・・そのことが5年先のことはわからないけれども、明日は続く(そしてあさっても、来週も続く)。この継続していく感覚が、なんとも嬉しい・・・。お客様だって飽きることはあるんじゃないかと考えるし、やっている自分たちだって「もういいや」と思うことが無いとは言えない。そうだけれども、それでもやっぱり美瑛が好き。黄色やオレンジを大地にぶちまけたような秋色の北海道は、毎年のように惚れ惚れするほどに美しいし、銀白の丘がブルーやオレンヂに染まる真冬の大地はすがすがしいばかり。4月末からハウスものが出回るアスパラを食べると、つくづくおいしいと思う。
とまぁ、なんだか回想ばかりが続くわけですが、去る13日に、10回目になる確定申告を終えました。1万円に届かないながら、開業してはじめて「所得税」なるものを支払いました。あ、そう言えば消費税を今月中に納めなくちゃね・・・(これはけっこうな負担ではあるけれども、ちゃんとしないとね)!で、所得税なんですが、昨年もちょっぴり支払うことになるだろうなぁと思っていたんだけれども、払わなかった(そこまで所得が出ていなかった)。ちょっと不思議な言い方かもしれないけれど、残念!って感じた。見栄はって、「所得税払ってます」って言いたかった・・・。今回はそれをリベンジできたカタチで、やっと(って誇張して言うほどの額でもないんだけれども)ちょっぴりの所得税を払って、ほっとした。
「四季」が営業を始めた2007年、所得税を払うという将来像は、ほとんど見えていなかったと思う。仕事を手にする(=ウチの場合は集客する)ということの難しさを、何年も思い知らされる時間が続いた。何を続けて何をやめるか、とにかく今のままじゃダメだなぁという感覚が、数年間はあった。
結局のところ、これが良かった的な決定打はなかったけれども、地道に自分の「好き」を可能な範囲で育むことが出来たことが、いつしか経営好転につながって行ったのは紛れもない。まぁ自分たちにはそれしか選択肢はなかった、ということも事実だけれども、続けられたことには感謝しか思いつかない。
来年もまた、所得税が払える程度にはがんばりたい。いつか「所得税をこんなに納めなくちゃいけないなんて、たまりませんよ」とかなんとか言えたらいいなぁと、今は思うけど・・・、そういう立場にホントになったら、まっぴら御免だと思うのかもしれないですね!
新年度が、まもなく始まります。「四季」にもまた、新しい年度がやって来ます。初心に帰って襟を正して、背伸びしないで・・・2017年度もいい年だったなぁにできますように。
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