2017年11月13日月曜日

晩秋の絶景は、まさに自分自身へのご褒美♪



11月も中旬です。北海道美瑛町の秋は早く、9月下旬には大雪山系の最高峰(旭岳)には初雪が降る。この頃になると繁忙期の喧騒もひと段落。当館にいらっしゃるお客様も、美瑛に旅行で訪れる方たちも少しずつ減って11月の声とともに、1年でももっとも閑散とした時期に突入です。
そんな頃、美瑛はどうかと言うと、これが案外美しい佇まいを残している。カラマツの黄葉は最盛期は過ぎてはいるものの、光の当たり具合によって持ち前の黄金色に輝く。しかもそれが雪をまとうようなこともあって、変化に富んだ(目まぐるしいとも言うかもね)丘の様子は、実に美しい。

なんだか美瑛の景観を表現すると、いつも似たような感じになってしまう。もう少し気のきいた説明は出来ないものかと思うけれども、「雄大で、綺麗で」以外になかなかこの光景を言い表す言葉を探し出せない(なんと語彙の少ない)。
表現はともかく、忙しく過ぎて行った夏から初秋を過ぎた今頃は、自分がここ美瑛の絶景を存分に楽しめる時間が増える。あまり好きな言い回しではないけど、夏大変だった自分へのご褒美ってところだろうか。このご褒美は本当にありがたくて、毎日のように朝早くご褒美もらいに出かけてしまう。ご褒美も回数重ねるうちにありがたみが薄れそうなものだけれども、まったくもってその気配はない。
あらためて晩秋の丘を見渡すと、秋色と言ってもいいオレンジや黄色のベース色に、秋まき小麦と牧草の緑が美しい。でもって早朝であれば霜が降り、寒い日には雨が雪へと替わるので、白い色が部分的に混じる。この色合いが、何度も繰り返しになってしまうけれども実に美しいのだ。夏、ルピナスに始まってラベンダーやひまわりが丘を彩る季節は、それはとても綺麗だと思うけれども、晩秋の美しさはもうちょっと雰囲気が違う。美しさに物語がある。枯れて土に帰る色合いと、冬を越えて春に勢いを増す緑と、厳しい冬を予感させる白い色が、丘の風景に深みを与えている。
誰もいない、丘。あまりにも美しくて、もちろんそれはすぐに来る真っ白い季節の前の刹那的なもの。僕ひとりで眺めているのは、もったいない。

あー、また今年もこの季節に会えたね・・・。晩秋の、心をときめかせるほど美しい丘風景を眺めながら、そう思う。そう言えば庭のカタクリの花が咲いた時も、最初のアスパラガスを食べた時もおんなじことを口ずさんだ気がする。美瑛にたくさんある「また会えたね」を、今また満喫しています。

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