最初は「ウケる話し」、「ネタになる話」といった感覚で聞いていたその話題が、まさに冗談抜きで待ったなしの危険な現状を表していることに気づきました。今風に言えばヤバいとでも言うのかな、いや、もっとシリアスな気がします。
絶食男子、それって何?と思わず聞いてしまったのは、その聞きなれない言葉に違和感があったからです。流れ的にはこうです。時代の変遷とともに肉食男子→草食男子(と同時に肉食女子の出現を招いたかも)→絶食男子。
平たく言えば、女性に興味のない若者(男の子)が増えつつあるこの頃を指している時事熟語です。うーん、流行語大賞に加えて欲しい・・・。
なんで女の子に興味を持てない男の子が増殖してしまうのか、少なくともそうではない僕からしたら「謎」です。ではありますが、やっぱり世の中で起きることって、理由がある。もしかしたら僕だってその時代に生まれ育っていたら、「絶食男子」になっていた可能性が十分あります。
一次産業が中心となる、いわゆる田舎暮らしの場合、若者は(男の子ですね)、高校卒業とともに親のあとをついで、農家になったり漁師になったりするケースがあると思います。いえ、親の代の資産(舟だったり、農地だったり、耕作機械だったり)も当然揃っているので、少子化の進んだ今の日本では、そのまま跡を継ぐケースはむしろ多いと思われます。するとどうなるか、高校時代まではいわゆる社会の一員として生きて来たものの、それ以降は父親が先輩であり上司であり社長であって、それ以外のお付き合いと言うものが極端に少ない男の子が、時の流れとともに成人し、結婚適齢期を迎え・・・となります。
ただし、普段海だったり農地だったりとだけしか向き合わず(向き合う機会がなく)、何かあれば父親中心の人間関係となると、適齢期になった若者(男性)が、果たしてパートナーを見つける、惹きつける、そしてゴールインするというシナリオに乗れるかどうか、少々疑問です。
もちろん彼らにしてみれば、プライドだって見栄だってあるわけですから、自分のことを見下すような女性と時間を共有したいとは思わないでしょう。ではあるけれども翻って女性に視点を移してみると、絶食男子予備軍の彼らと、やはり時間共有すること(端的には楽しいな、面白いな、ちょっとお付き合いしてみようかな)にはなりにくいと言わざるを得ません。グラフはハフポスト日本語版からお借りしました。2015年までのデータが掲載されています。ここ数年でググーっと生涯独身率が延びているのが気になります。
なんでこんなことを書いているのかと言うと、それでは大変困ると思うからです。それでなくても一次産業中心の地方では、人口減少に歯止めがかかりません。もし、農家の若者のところに来てくださるお嫁さんがいたら、まさにそんな街びえいに住む僕も、無条件に嬉しいです。なにしろこの美しい丘風景を作り上げている主役は彼らなのですから。その彼らが、彼らの想いとは裏腹に「絶食男子」になってしまったらすごく悲しい。
もちろん地方自治体もそのことを把握していて、改善に乗り出してはいます。人員を充当していろいろな取り組みをしていらっしゃる。ちょっとだけ漏れ聞こえてきた話の中に
改善を取り組み中の担当者:今度女性が集まる機会があるので、ぜひ。
絶食男子予備軍:行って何を話せばいいのかわからないし・・・。
担当者:女性と話題が弾むように工夫してみてください。
絶食男子予備軍:えー???自信ないな。
担当者:そしてちょっぴりオシャレもして。
絶食男子備軍:えー!無理無理。ありのままの僕を受けとめてもらえないかな。
担当者:ありのままのあなたを受け入れられるのは、お母さんだけですよ!
思えば確かに異性とコミュニケーションを通してお付き合いが発展して行く過程は、わくわくしていても立っても居られない楽しいものですが(でしたが)、面倒って言ってしまえば面倒ですよね。異性の気に入るようなあれやこれやを考えつつ、その中で自分という個性も多少は出しつつ、でもって相手に気に入ってもらえるような会話をしつつ、もちろん言いなりではないように多少のリードもしつつ・・・。うーん確かに面倒くさいな。でも、アラフォーくらいまでの若者なら、そのくらい難なくやるだろ?いえ、やってくださいよ。お願いします!!!
追記です。気になって検索してみると、なんと都道府県別に独身の男女が一番比率的に多いのは、東京都でした。東京には東京の、絶食男子発生のメカニズムがあるのか・・・?そういえば、最近の若い子って(と言っても僕的にはアラフォーなんですけどね)独身の方多いですよね。謎だ!世の中には凡人の理解の及ばぬことばかりです。
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