昨年は、10月21日から薪ストーヴのお世話になった。毎年いつ頃薪ストーヴを点けるのか美瑛に来たばかりの頃は意識していたけれども、冬も7回目ともなると「いつものように」って感じになる。今年は今日(11/02)から。少し遅い方でしょうか・・・。
毎年薪の調達及び薪割りは、冬支度の大きな仕事のひとつ。美瑛に来てしばらくの間、当館にやってきた昭和生まれの軽トラックを相棒に、忠別湖近くまで薪材を集めに行っていました。でも、その軽トラックも寿命が来て、今年から丸太を購入することに。
いずれにしてもその後チェーンソーで長さを切って、まさかりで薪を作る手順は変わりません。薪割りしていて思い出すのは美瑛に来た最初の秋。まさかりを振り回すもなかなか薪は出来ず(上手く割れなくて)、ただただ汗をかいて筋肉痛がひどかった・・・。それが年々薪割りに慣れて、けして筋力には恵まれていない僕でも1年分の薪割りが普通に出来るようになるものです!
ペースが出て来るとこれはこれで楽しい作業。3度の食事の方が断然好きではありますが、時の過ぎるのも気にせずに、1日中まさかりと戯れていることもあります。ひとりでやれば、疲れない範囲で自分のペースですから、そんなに辛い仕事ではないんですよね。お客様に暖まってもらう時の、あの嬉しそうな表情を思い出したり、毎日薪ストーヴに火を点ける時に「僕が割った薪で、今日も暖まるぞ」と思ったり・・・。主婦の方が食事の準備をしたり、洗濯物を片付けたりするのと同じように、薪割りで時間がいつしか過ぎている感じでしょうか・・・。
ちなみに薪ですが、木が乾燥していることが絶対条件です。時々2年以上放置して乾燥させた方がいい、のような記載にも触れますが、木の乾燥にはもっと大事なことがあります。
(1)薪用材は、晩秋から初冬に切ったものを使う。
(2)薪にしてからがよく乾く。
(3)風通しのいいところで保管。
とにかく(1)はとても乾燥に影響があります。樹は、秋になると水の吸い上げを極度に絞ります。これは真冬の北海道で樹が凍結してしまわないように、樹自身がコントロールしていると思われます。逆に春に切った木材は水分たっぷりで、2年干しても3年干しても薪材にはならない気がします。晩秋に伐採した木材であれば、少し細かく割って風通しのいいところに保管しておけば、半年もあれば十分薪になるようです。
北海道の冬は、厳しい寒さに覆われます。でも、家の中は薪ストーヴでぽっかぽか!ゆるゆると燃える火をぼんやり眺めていると、なぜか睡魔がやって来てうとうとと・・・。これはもしかすると太古の昔から、火を焚く時に人は獣たちの襲撃の危険から解放されて、緊張を解いた経験が深く刻まれているからだろうか・・・?なんて勝手なことを妄想しながら気が付くと15分ほど眠りに落ちていたようです。
薪ストーヴの暖かさは、何とも不思議なやわらかさ。石油ストーヴや、エアコンの暖かさとはどうしても同じとは思えない僕です。
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